「確率モデルと最適化」分科会2018年度年会

「確率モデルと最適化」分科会2018年度年会 世話役:北條仁志(大阪府立大学)

日本オペレーションズ・リサーチ学会研究部会「不確実性環境下の意思決定モデリング」
(主査 北條仁志(大阪府立大学), 幹事 中西真悟(大阪工業大学))との共催
日時:2018年8月24日(金)12:30-17:00
場所:JEC日本研修センター十三小会議室A
出席者:17名

プログラム:
(1)落合夏海(大阪大学,発表者),(共同研究者:大西匡光(大阪大学))
「日本の先物市場における日中の価格変動要因に関する分析」
概要:ボラティリティは、ファイナンスにおけるほとんど全ての意思決定に関連することから、その推定と予測可能性に対する探究は、実務的・学術的に重要なトピックである。本講演では、日本の株価指数先物の5分間リターンのボラティリティに対し、ベイズ統計の枠組みに基づいて分解・検証する方法について述べられた。

(2)平林直樹(大阪府立大学)
「不確実性環境下でのリアルタイム生産スケジューリング」
概要:IoTによるリアルタイム処理を陽に考慮した生産スケジューリング方式として,自律分散型のスケジューリングが提唱されていた.しかし,そこでの意思決定法は,実行可能性に重きをおいた簡便なものであり,必ずしも良好な評価基準値が得られるとは限らないことも言及された.本講演では,静的に生成された規範スケジュールを利用することにより,評価基準値の改善を図る試みについて紹介された.

(3)玉置光司(愛知大学)
「技術革新導入の最適タイミング」
概要:計画期間中に、イノベーション(技術革新)がある非定常ポアソン過程に従って生起すると仮定する。出来る限り後期の(最新の)イノベーションの導入が望ましい。以上のもとで導入が1回しか許されない場合と複数回許される場合の最適導入タイミングについて考察がなされた。

(4)大村雄史(元 近畿大学)
「『問題解決のためのOR』教育」
概要:ORは今でも、一般の人からは何をしているのかよくわからない学問と思われている。 しかし、企業において長年ORの視点から問題解決に携わってきた経験から言えば、社会に出て行く学生が、ORの知識を少しでも持っていることは、本人、企業、社会に とって大きなプラスである。そのような学生を育てるという目標で授業を実施してきたが、私学のいわゆる経済・経営系であるので、一部の学生を除いて、簡単な数式も理解がしづらいというような、特有の問題もある。そのような状況で、良い教育を目指して 試行錯誤をしてきたことが説明された。

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北條 仁志
大阪府立大学
工学域 電気電子系学類 情報工学課程/
大学院工学研究科 電気・情報系専攻 知能情報工学分野